農家民宿と民泊

(1) 民泊

住宅の一部を活用する

民泊とは、一般的には住宅の全部または一部を活用して宿泊サービスを提供することを指します。

その際、「宿泊料」を徴収し、反復継続して提供する場合は旅館業法の適用を受けることになり、「簡易宿所営業」の許可が必要となります。
ただし、農林漁業体験を目的とした「農林漁業体験民宿(農家民宿)」の場合は様々な規制緩和があります。
また、旅館業法が適用されない民泊として、「特区民泊」、「イベント民泊」、「ボランティア民泊」などがあります。
近年、海外の民泊ネットワーク(Airbnbなど)が日本でサービスを開始したことから、民泊を始めるケースが急増していますが、無許可の物件が少なくないことや、住民とのトラブルが発生するなど問題点も多くなっています。そのため、「住宅宿泊事業法」が新たに成立され、規制緩和をするとともに、無許可の民泊への罰則規定が強化されました。
なお、民泊自体を禁止し、新たな規制を設定する条例を設定する自治体(軽井沢町、新宿区など)もあります。

 

(2) 農林漁業体験民宿(農家民宿)

農林漁業体験で規制緩和あり

農山漁村地域には、ホテル、旅館、ペンション、民宿、キャンプ場など、宿泊のできる場所がたくさんあります。

その中の農家(水産を含む)らが自らの住居を旅行者に提供する場合で、宿泊客に農林漁業などの体験する機会を提供することや、一緒に郷土料理などを作る場合などを「農林漁業体験民宿(農家民宿)」といいます。
宿泊料を得て人を宿泊させる営業を行うことから、「旅行業法」に基づく簡易宿泊営業の許可が必要になりますが、既存の住居部分の一室を客室として利用する場合に許可が降りやすくなるように様々な規制緩和されました。そのため、実際に空き部屋を利用し宿泊を受け入れる農家民宿が増えてきています。
なお、宿泊者が利用する浴室、洗面所、トイレ、調理室の取り扱いについて家族との兼用の可否については各都道府県ごとに異なります。
農家民泊を始めるには申請を行う必要があります。都道府県によって手続き等が異なる場合もありますので、最寄りの市町村役場(グリーンツーリズム担当部署等)か、保健所にご相談ください。

 

(3) 住宅宿泊事業(民泊新法)

新たな法制度

従来の旅館業法で定める営業形態(ホテル、旅館、簡易宿所、下宿)や特区民泊にあてはまらない新しい営業形態について規定する 「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が2017年6月9日に成立し、18年6月15日に施行されます。

民泊新法で認められる「住宅宿泊」には、以下の基準があります。

 

〇提供されるのは「住宅」であり、すでに居住用に使用されているか、居住の募集がされているもの (別荘、セカンドハウス、古民家、空き家などでもよい)

〇家屋内に台所、浴室、便所、洗面設備など、生活するために必要な設備が設けられていること 

〇1年間180日を超えて宿泊を受け入れてはいけない

 

住宅宿泊を営む事業者(住宅宿泊事業者)となるには、都道府県への届け出が必要となります。

その際に必要な書類には、「住宅宿泊事業届出書(第一号様式)」がありますが、

提出にあたっては以下の書類を添付します。

 

① 登記事項証明書

② 住宅の図面

③ 住宅が賃借物件である場合の転貸の承諾書

④ 住宅が区分所有建物である場合には規約の写し 

 

 

 

(4) 住宅宿泊事業者の義務

安全・安心に向けて

住宅宿泊事業者には、宿泊者の衛星や安全の確保など順守しなくてはならない義務が発生します。

単に居住するスペースを貸し出すだけではなく、宿泊者が安心して宿泊できるような環境を整備・管理するとともに、

騒音などによって居住環境が悪化することによる近隣住民とのトラブルにならないようにするためのものです。

その義務については、主なものとしては以下のものがあります。